自己紹介

自分の写真
米カリフォルニア州オレンジ郡を拠点に、英語と日本語の両方で記事を書く数少ないジャーナリスト。 アメリカの現地新聞社で、政治や経済、司法、スポーツなどあらゆる分野の記事を取材・執筆。 2012年には、住宅バブル崩壊が南カリフォルニア住民に与えた影響を調査した記事で、カリフォルニア新聞経営者協会の経済報道賞を受賞。2017年には、ディズニーや開発業者が行った政治献金を明るみに出した記事で、オレンジ郡記者団協会の調査報道賞を受賞。 大谷翔平の大リーグ移籍後は、米メディアで唯一の日本人番記者を務める。

2012年12月17日

いまだにガイジン扱いの外国人選手


スポーツ新聞のプロ野球記事を読んでいると、ボクが日本にいた7年ほど前と、日本人の国際感覚がさほど変わっていないのだと感じてしまう。


今も昔も、日本でプレイする外国人選手たちは、「助っ人」と呼ばれる。この表現は、彼らがチームの正式メンバーではない、一時的な存在であることをほのめかす。会社でいうところの「ハケン」のようなものだ。

日本に住む外国人の友人たちは、日本人は親切だけど、彼・彼女たちをいつまでもお客さん扱いして、日本人と同じようには扱ってくれないと口にする。見た目や生まれ育った環境が違っていては、どんなに努力しても「日本人」にはなれないということなのだろう。

アメリカでイチロー選手が助っ人などと呼ばれることはない。日本人だろうが、あくまでヤンキースの一員として扱われる。ボクもアジア人が一人だけの今の職場で、よそ者扱いされたことはない。同僚たちと対等の一記者である。

正直言うと、ボクもアメリカに来た当初は、自身を含めた米国外からやってきた移民や他国籍の人間を、米国籍の人間とは別のカテゴリーとして無意識のうちに区分していた。日本で生まれ育ったことで、そうした感覚が染み付いていた。でも、他国で生まれ育ったことに興味をしめしつつも、お客さん扱いをしないアメリカ人の姿勢に徐々に慣れてきた。

日本人の通念を崩すためにも、まずは「助っ人」という呼び方をやめてはどうだろうか。

このエントリーをはてなブックマークに追加

0 件のコメント:

コメントを投稿