自己紹介

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米カリフォルニア州オレンジ郡を拠点に、英語と日本語の両方で記事を書く数少ないジャーナリスト。 アメリカの現地新聞社で、政治や経済、司法、スポーツなどあらゆる分野の記事を取材・執筆。 2012年には、住宅バブル崩壊が南カリフォルニア住民に与えた影響を調査した記事で、カリフォルニア新聞経営者協会の経済報道賞を受賞。2017年には、ディズニーや開発業者が行った政治献金を明るみに出した記事で、オレンジ郡記者団協会の調査報道賞を受賞。 大谷翔平の大リーグ移籍後は、米メディアで唯一の日本人番記者を務める。

2011年9月18日

熱い数学者

テネシー大学でルームメイトだった数学者の小林雅人さんが本を初出版された。


雅人さんとは、数ヶ月の共同生活で狭いベッドルームをシェアし、毎晩遅くまで文化論や教育論などを語り合った仲である。数学科の博士課程で学んでいた彼は、常に数学のことばかり考えていて、アイデアが浮かぶと、食事の途中でもペーパーナプキンに数式を書き出したり、パーティーを抜け出したりしていた。

英語力向上のため、ボクとは英語でしか話さないと決め、たとえ日本人の友達といる時でもボクとは英語で会話していた。朝は早起きをして、ボクがすすめた英語のテキストとCDを使って朗読。そして昼間は、カフェやオフィスにこもって数学の研究をしていた。

変わり者と言われようとも、ひたすら我が道を進み、何事にも情熱を持って取り組む姿勢には、ボクも刺激を受けずにはいられなかった。あの数ヶ月がボクに与えた影響は大きい。

著書のタイトルは、「あみだくじの数学」と一見分かりやすそうだが、読んでみると中身は思い切り専門的で、高校数学で落第しかけた自分には理解不能だった(なので一般の方にはおすすめできない)。数学の勉強方法を解説する章は、表現までが本人丸出しで思わず吹き出してしまった。

「勉強する時は、時間は短くてもいいから、集中しよう。"黄金の時間"を作ろう。勉強するためだけの時間。何人たりとも邪魔することは許されない。電話や宅急便や選挙カーの演説などはすべて"敵"だ。」(極端なところは全く変わっていない)

「数学の研究に必要なものは、まず自信。次いで集中力と持久力。本気で取り組むと、脳が汗をかくほど考える経験をすることになる。」(一日中、数学の勉強した後、にやつきながら、「脳が汗をかいた」とぶつぶつ言っていたのを思い出す)

東工大と埼玉大で講師をしながら研究を続けている雅人さんが、わざわざ米国に著書を送ってくれたことに感謝である。ボクも負けないように頑張りたい。


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2 件のコメント:

  1. 小林雅人先生!こんにちは!
    岡本です!
    今年は何度も偶然お見かけ出来て嬉しいです!
    またお会いしましょう!

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  2. また会いましょう

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