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米カリフォルニア州オレンジ郡を拠点に、英語と日本語の両方で記事を書く数少ないジャーナリスト。 アメリカの現地新聞社で、政治や経済、司法、スポーツなどあらゆる分野の記事を取材・執筆。 2012年には、住宅バブル崩壊が南カリフォルニア住民に与えた影響を調査した記事で、カリフォルニア新聞経営者協会の経済報道賞を受賞。2017年には、ディズニーや開発業者が行った政治献金を明るみに出した記事で、オレンジ郡記者団協会の調査報道賞を受賞。 大谷翔平の大リーグ移籍後は、米メディアで唯一の日本人番記者を務める。

2017年2月11日

英語で会話を弾ませる秘訣 その2

外国人たちと食事や飲みに行って一人会話に入れなかった、そんな経験はありませんか?

よく日本人から愚痴として聞いたり、相談を受けたりするシチュエーションです。日本でのように友好関係を広げられなくて海外嫌いになってしまった人を、これまでに何人も見てきました。

以前に英語で会話を弾ませるには相手に話続けてもらえばいいと書きました。でも、やっぱり自分も気の利いたことの一つや二つを言って相手に喜んでもらいたいもの。

そのために必要なのは何か?

共通の話題です。

アメリカに来る日本人留学生や駐在員と接していて気がつくのですが、あまりに現地に関する知識がない人が多い。会話を広げられるだけのネタがないのです。

例えば、初めて会った人と出身地の話になった時、相手がアーカンソー州から来たと言って、それがどこにあるのか全く知らないのと、行ったことあるよと答えるのでは、その後の会話が大きく変わってきますよね。

「私はアーカンソーで育ちました」
「おお、私はテネシーに2年間住んでいました。南部の人は温かくて素敵ですよね」
「テネシーですか。私はメンフィスから車で30分くらいの街の出身ですよ」
「私はメンフィスには行ったことはないのですが、メンフィスといえば音楽ですよね。あなたの街でも音楽が盛んなのですか?」

こういう会話を交わすには、まずアーカンソーがアメリカ南部にあり、メンフィスがテネシーとアーカンソーの州境にあってブルースやゴスペル、ロックンロールなどの発祥地だと知っていなければなりません。

アメリカに住む日本人の多くがインターネットなどで日本のテレビ番組やニュースを見て生活しているため、現地人との情報ギャップが激しいのが現実です。日本のテレビを全く見ていない、AKBやSMAPが何だか分からない外国人がなかなか日本に馴染めないのと同じこと。

ちなみに日本ネタは、アメリカではあまり使えません。イチローや錦織選手を知っているアメリカ人はスポーツ好きに限られますし、ジブリやベイビーメタル、PPAPもニッチな人気です。

英語がペラペラな日本人(例えば帰国子女)の中にも、外国人と話すと疲れるという人がいますが、その原因の一つが共通の話題の少なさです。日本人同士でも興味がかけ離れている人とは話が続かないですよね。

私は記者として、日々さまざな人種、民族、職種、年齢の人と接します。ほとんどは初対面です。その中で私はどんな相手とでもスムーズな会話やインタビューができるよう、浅くても広い知識を身につけるよう心がけてきました。

次回は、ネタの引き出しを増やすために私が実際に使っている情報収集のコツを紹介しようと思います。

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