息子とのんびり時間を過ごすのは楽しかったですが、やはり仕事をしていると生活に張りがでます。普段は意識しませんが、家族以外の大人と話せるというのは、実は幸せなことなんですね。
復帰後の初仕事として、カリフォルニア大学アーバイン校(UCI)が、ビデオゲームの競技選手に新たな奨学金を与えると発表したことを書きました。1ヶ月以上、英語でのインタビューや執筆から遠ざかっていましたが、意外と仕事スキルは染みついているものです。
ぼくのような地方紙の記者は、今回のように、いつもは全く取材していない分野の記事をポンと振られることも多い。だから、普段から幅広くアンテナを張ったり、短時間でリサーチして問題点やトレンドをとらえたりする能力が求められます。
大人になってからすっかりご無沙汰しているゲームの世界ですが、スーパーファミコンやドラクエが隆盛を極めていたぼくの子ども時代からは大きく変わっていました。
UCIは昨年、公立大学としては北米で初めてビデオゲーム用の競技施設を学内にオープンしました。学生は、80台ものコンピュータやハード、ゲーム実況用のスタジオなどを使うことができます。
さらに、体育会のアスリートと同じように、eスポーツと呼ばれる対戦型ビデオゲーム競技に参戦している学生に返済不要の奨学金を与えはじめました。
日本ではeスポーツと聞いてピンとくる人は少ないかもしれませんが、アメリカやヨーロッパ、韓国などでは、数万人の観客を集め、億単位の賞金を稼げる一大ビジネスとなっています。
かつてゲーム大国と言われた日本ですが、ここでもガラパゴス化してきているのです。
UCIはeスポーツに力を入れることで、多様な学生を集め、ブランド力の向上を狙っています。奨学金をだすことで、生徒の学業へのモチベーションアップも見込めます。
Courtesy of Blizzard Entertainment |
「オーバーウォッチ」は、6対6の対戦型シューティングゲームで、すでに世界中で3000万人以上のプレーヤーがいます。
夏に行われるトライアウトに合格したUCIの学生は、週に15−20時間のチーム練習に参加し、ゲームのランキングだけでなく、学業でも規定以上の成績を残すことが求められます。
運動や音楽、芸術などに秀でている人が学費の援助を受けられるのですから、ゲームに情熱をもやす学生にも同じようなチャンスがあってもおかしくはありません。
世界から優秀な学生が集まってくるアメリカの大学の魅力は、こうした先進的な取り組みにも表れています。
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