自己紹介

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米カリフォルニア州オレンジ郡を拠点に、英語と日本語の両方で記事を書く数少ないジャーナリスト。 アメリカの現地新聞社で、政治や経済、司法、スポーツなどあらゆる分野の記事を取材・執筆。 2012年には、住宅バブル崩壊が南カリフォルニア住民に与えた影響を調査した記事で、カリフォルニア新聞経営者協会の経済報道賞を受賞。2017年には、ディズニーや開発業者が行った政治献金を明るみに出した記事で、オレンジ郡記者団協会の調査報道賞を受賞。 大谷翔平の大リーグ移籍後は、米メディアで唯一の日本人番記者を務める。

2010年11月21日

報道の自由とプライバシー

17歳の教え子と性的関係を持ったと疑われる、高校教師の裁判を追っている。

そうでなくとも未成年者への性犯罪には厳しいアメリカ。教師である被告人への風当たりは厳しい。「魔女の条件」がアメリカで放映されたら、大衆にどう受け止められるのか気になる。

カリフォルニア州では、裁判長の許可さえとれば、公判の様子をカメラやビデオで撮影して報道することができる。有名なO.J. シンプソン裁判は、全米中継されて高視聴率を記録した。

うちの新聞も大きな事件になると、写真やビデオを載せる。日本では被告人の人権や被害者のプライバシーを考慮して、法廷内の撮影は許可されないが、アメリカでは国民に開かれた裁判を行うため、報道の自由が認められている。

今回の事件では、被告人が一度は有罪を認めたが、刑宣告が行われる直前にそれを撤回しようとする動きに出た。顔写真が公開されてしまえば、彼はずっと性犯罪者として見られることになる。特にビクタービルは小さな町。まだ有罪の確定していない市民の写真を載せることに、正直迷いがあった。

ジャーナリストの役割というものを、日々考えさせられる。




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