自己紹介

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米カリフォルニア州オレンジ郡を拠点に、英語と日本語の両方で記事を書く数少ないジャーナリスト。 アメリカの現地新聞社で、政治や経済、司法、スポーツなどあらゆる分野の記事を取材・執筆。 2012年には、住宅バブル崩壊が南カリフォルニア住民に与えた影響を調査した記事で、カリフォルニア新聞経営者協会の経済報道賞を受賞。2017年には、ディズニーや開発業者が行った政治献金を明るみに出した記事で、オレンジ郡記者団協会の調査報道賞を受賞。 大谷翔平の大リーグ移籍後は、米メディアで唯一の日本人番記者を務める。

2010年3月3日

腕の見せどころ

記者としての器量が試される時が来た。

一ヶ月ほど前に、男性が生後9ヶ月の息子と心中自殺をするという事件が起きた。その数日前に、息子の母親が、裁判で父親に対しての接触禁止命令を求めたのだが、判事がろくに話も聞かずに拒否。母親は公判に、男性から送られてきた、犯行をほのめかすメールや携帯メッセージを持参したのだが、判事はそれを見ようともしなかった。うちの新聞が口述記録をもとに、それをすっぱ抜いたものだから、マスコミやブログで問題の判事に対して全米から批判の声が上がった。しかもその判事は、6月に再選を目指している。

明日の公判では、事件後に初めて母親が判事と対面することになる。これまで沈黙を貫き通してきた判事がどんな態度をとるのか、母親が一体どのような怒りを口にするのか、ボクは裁判担当として朝一で取材しなくてはならない。公判後はライバル紙とのインタビュー争いが待っている。忙しい一日になることは間違いない。

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