記者の仕事に苦情はつきもの。そのほとんどは読者の誤解や偏見の混じった意見なんだけど、時々こっちのミスじゃないかと思わせるような指摘があると、慣れてきたはずの今でも考え込んじゃう。
ジャーナリストの第一の使命は真実を伝えること。信頼されるためには、とにかく情報を正しく伝える必要がある。当たり前のことなんだけど、これがとても難しい。その思いは、むしろ経験を積みにつれて強くなってきている。公文書やデータが揃っているならまだしも、又聞きの話や噂はもちろんのこと、たとえ当事者の発言であってもそれが事実だとは限らない。
うちのような小さい日刊新聞だと、各記者が一日に二つか三つ以上の記事を書かなくちゃならない。予算の削減で、事実チェックを専門に行う校正担当もいなくなり、記事の内容を細かくチェックする余裕なんて正直いってない。それでも毎日、新聞は発行される。
言いたくはないけど、こうした状況で、自分の記事に100パーセントの自信を持つのは難しい。
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